岡山県精神障がい者団体連合会
中山 芳樹
井原 誠司
岡山県では、今まで精神障がい者への医療費助成は全くありませんでした。
私たちの会(岡山県精神障がい者団体連合会)では、他の団体とも共同してこの問題に取り組んできました。
過去2年間、県・市議会議員との懇談、学習会等を合計8回行ってきました。皮切りは自民党県議団長との懇談でした。また2年続けて環境文化保健福祉委員会会長を招いて、2時間余りの意見交換会も行ってきました。
そして、令和3年11月16日、環境文化保健福祉委員9名全員に「陳情採択のお願い」惠倍という懇願の文書をお渡ししました。その結果12月17日委員会で、更に2日に本会議で、どちらも全会一致で採択されました。全国では、なんと遅ればせながら40番目です。
私たちは少額の障害年金で生計を立てている人がほとんどです。それでも、精神科病院の入院費は3割の自己負担、他科受診の3割負担は本当に痛手です。ともす控えざるを得ない高額で控えざるを得ないケースも多々あります。いわゆる「受診控え」です。
そのようなことを考えると今回県議会で採択されたということは、これまでの家族、当事者の粘り強い運動の成果と考えています。
今後は、その実施に向けての件行政への働きかけが必要となってきます。残念ながら本年の2月定例県議会では、来年度の予算にはこの件につきましては、一切予算付けがなされていません。
いろいろ県の台所事情も厳しいとは思いますが、県の本会議で採択されたということは、県民みんなの声と言っても過言ではないでしょう。私たちは、その実施に向けてのもう一度「仕切り直し」のつもりで、今後の運動を粘り強く続けていきたいと考えています。